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佐野日本大学中等教育学校

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【教育旅行】「3.11を語り継ぐ旅」(ツアー2日目レポート その1)

この日は朝焼けがきれいでした☀
まず女川町内を巡りました。女川駅にある温泉施設「ゆぽっぽ」の展望台から見る「シーパルピア」は、逆光の中で神秘的に浮かび上がっていました。海へと一直線に続く道。それは、「海とともに生きる」という意思の現れのようにも思えました。高い防潮堤は見えません。

展望台で逆光を浴びながら遠くの海を見つめるメンバーの背中が印象的でした。

  

 

さて、女川駅前から歩き出したメンバーは、「シーパルピア」に入り、その先の海沿いにある旧女川交番や「きぼうの鐘」を見学しました。

津波で倒された旧女川交番は建物の基礎部分がむき出しになった状態で現在も保存されています。近くで見るとまず建物自体が大きく感じられ、それがひっくり返った姿が生々しく、人間がどうすることもできない大きな力が作用したことがわかります。交番の周囲には見学用の通路が設けられ、3.11当日から現在に至る道のりが紹介されていました。

 

「きぼうの鐘」は、震災前は女川駅にありました。4つの鐘があったのですが、すべて津波で流されてしまい、のちに1つが奇跡的に発見されて当時の臨時商店街に移されました。「きぼうのかね商店街」です。やがて商店街は、新たに建設された海沿いの施設に移転し、「きぼうの鐘」も移ってきました。それが現在の「シーパルピア」です。

 

「シーパルピア」内には、スペインタイルを扱う「みなとまちセラミカ工房」があります。
代表の阿部さんは、津波による瓦礫を撤去した後、灰色になってしまった女川を見て、「ここに色を取り戻したい」と思って、カラフルで明るい図柄のタイルを創り始めたのだそうです。1つひとつのタイルに込められた「思い」が伝わってきます。このタイルを、本校の「教育旅行展示コーナー」にぜひ飾らせていただきたいと思います。

 

朝のうちに女川町内を見学したメンバーは、バスで石巻に向かいます。南浜にある「津波復興祈念公園」で、佐藤美香さんによるプログラムを体験するためです。佐藤さんは、3.11で長女の愛梨ちゃん(当時6歳)を亡くしました。幼稚園のバスごと津波に巻き込まれ、その後発生した火災によって、帰らぬ人となったのです。のちに、焼け焦げた靴とクレヨンが見つかり、遺品として展示されています。

 

「あの日」から数年後、愛梨ちゃんの最期の場所に、フランス菊の花たちが咲いていました。美香さんの知人の菅原淳一さんが、その中の一輪を持ち帰りましたが、根がないため間もなく枯れてしまったそうです。しかし植木鉢の隅に葬られたその花は、やがて再び芽を出し、花を咲かせます。この花を「あいりちゃん」と名付け、いのちの尊さや大切さを訴えていこうとするのが、菅原さんの主催する「アイリンブループロジェクト」です。本校「3.11を語り継ぐ旅」では、昨年度よりこのプロジェクトに参加し、学校敷地内の花壇で「あいりちゃん」を育てています。

 

昨年度はコロナ拡大でオンライン開催となった、美香さんのプログラム。今日は現地に赴き、美香さんとともに、「あの日」の愛梨ちゃんの足跡をたどります。

 

(この様子は「2日目レポート(その2)」でご紹介いたします)