【3.11教育旅行】アイリンブルー代表 菅原さんご来校!
3月17日(金)、春休み直前の日に、「アイリンブループロジェクト」代表の菅原淳一さんが宮城県から来校しました。今年度3回目の来校で、メンバーはすっかり打ち解けた雰囲気でお迎えします。
この日のプログラムは2号棟・3号棟にあるフランス菊「あいりちゃん」花壇の手入れでした。
参加メンバーが花壇を取り囲むようにして、作業が始まります。
「あいりちゃん」とは、東日本大震災で還らぬ人となった6歳の少女、佐藤愛梨ちゃんの最期の場所に咲いたフランス菊の花です。
工事用のコーンを突き破るような勢いで咲くフランス菊。そのなかの一輪を菅原さんが持ち帰りましたが、根がないために間もなく枯れてしまいました。
プランターに葬られたこの花はしかし、しばらくして奇跡的に復活を遂げます。
この花を「あいりちゃん」と名付け、全国に株分けして、いのちの尊さを訴え続けているのが「アイリンブループロジェクト」です。菅原さんが代表を務め、愛梨ちゃんの母親である佐藤美香さんと共に、震災以来活動してきました。
本校「3.11を語り継ぐ旅」チームは、2021年度から「アイリンブループロジェクト」に参加し、
2号棟・3号棟に花壇を設けて「あいりちゃん」を育ててきました。愛梨ちゃんの住んでいた石巻からいただいた苗や、メンバーと強い絆で結ばれている「七ヶ浜お茶っこの会」からいただいた苗が、
大地に根を張って「いのち」を体現しています。
昨年の初夏にはメンバーの思いに応えて満開の「いのち」を見せてくれました。そして、花の季節が
終わり、厳しい冬を迎えても「あいりちゃん」は咲き続け、雪の中からその姿を現してくれたのです。
メンバーはみな、楽しみながら雑草を抜いていきます。冬の間勢いがなかった雑草も、ここ数日の暖かさで一気に伸びてきました。
菅原さんは、雑草の知識もメンバーに紹介してくれています。普段接することのない植物の話題に、
メンバーは「へぇぇ~」というリアクションを見せます。身近であっても新鮮な感覚を呼び覚ますものって、あるんですね。
談笑しながら、あっという間に花壇の手入れは終わりました。メンバー1人ひとりに、常に話しかけながら作業していく菅原さん。優しい気遣いは「さすが」の一言です。佐藤愛梨ちゃんへのまなざしを、多くの「ひと」に向けて、やわらかで優しい瞳で語りかけます。しかしその瞳には、「かけがえのないいのち」への強い思いも、同時に含まれているのでした。
「いのちへの慈しみと、いのちが幸せに続いていくことへの希い」。菅原さんの言動には、日常のやり取りの中でもそれが溢れています。
だからメンバーは菅原さんが大好きです。
「あいりちゃん」花壇の手入れが終わってから、この日は「もう一つの作業」を行いました。
何やら苗を梱包しているようですが…。その模様は次回の投稿でご紹介します。