【3.11教育旅行】2023ツアー 第3日目 その2
8月12日、「3.11を語り継ぐ旅」2023ツアーの3日目。
朝から七ヶ浜「お茶っこの会」の皆さんとの交流を楽しんだ「3.11を語り継ぐ旅」メンバーは、
午後2時30分から、塩釜市の公営住宅にお伺いして、住民の方々と交流しました。
1時間半ほどの交流は、初めてお会いしたにもかかわらず大いに盛り上がり、戸別訪問も含めて、
メンバーは楽しいひと時を経験したのでした。
昨年からハガキや「あいりちゃん」の苗をお送りして、交流の準備を進めてきた塩釜市の公営住宅の皆さん。だいぶ前にメンバーが贈った「壁新聞」も、長い間保管してくださっていて、この日ふたたび、ホワイトボードに貼りだしてくださいました。
メンバーは今回も、「よろしかったら返信をください」と記したハガキをお渡ししてきました。
ツアーが終わっても交流を続けたいという希いと、「またここでお会いしましょうね」というメッセージをこめて。
塩釜を出発したメンバーは、バスで「七ヶ浜国際村」に向かいました。
高台にあるこの施設は、震災当時、町の人々の避難所となった場所です。
中には美しいコンサートホールがあり、ステージに設けられた大きな窓から海を一望できます。
ツアープランでは、ここから太平洋に沈む夕陽を見る予定でしたが、この日はあいにくの雨。
それでもメンバーは遠くに見える海の光景に感動し、写真に収めていました。
七ヶ浜国際村のスタッフの方からたくさんのことを教えていただきました。
国際村見学後、メンバーはそこからバスで5分ほどの距離にある「みんなの家」に向かいました。
ここで「きずなFプロジェクト」の皆さんと交流します。
Fプロは、七ヶ浜の中学校を卒業したメンバーで結成された震災伝承サークルです。東北地方だけでなく、関東まで足を運んで「あの日」のことを伝え、活動しています。
FプロのFは、「ふるさと」「復興」「Future」の頭文字なのだそうです。
今回のツアーでは2日目の夜から合流して、私たちのチームと親しく交流してくださいました。
あらためてFプロの皆さんが紹介されると、メンバーは一人ひとりに熱烈な視線を送ります。
今回のツアーで初めてお会いできることを喜んでいる様子でした。
今回、Fプロの皆さんを私たちのチームと引き合わせてくださった、「お茶っこの会」の石木田裕子さん。ご自身で「地球子屋(てらこや)」という地域活動団体も運営なさっています。
Fプロの皆さんは「みゆうとゆうみ」という紙芝居を、メンバーに実演してくれました。
この紙芝居は、Fプロが2019年以来震災伝承に用いてきたもので、陸前高田で被災し、七ヶ浜に移り住んだ双子の姉妹が主人公になっています。
紙芝居の実演が終わると、メンバーからは大きな拍手が起こりました。
続いて、「みゆうとゆうみ」の冊子版がわがチームに贈られ、キャプテンが代表して受け取りました。
私たちからは、メンバーのプロフィールを顔写真付きで紹介した冊子を贈ります。
みんなで自己紹介して、Fプロの皆さんともっと仲良くなれるように。
別れ際に、記念撮影しました。
こうして、3日目は朝から盛りだくさんのプログラムで幕を閉じたのでした。
・・・と思ったのですが、実はまだ続きがありました。旅館に戻って夕食を済ませてから、キャプテンチームからの要請で、今日一日の振り返りが行われたのです。
メンバーが自主的に発案したプログラム。
ディスカッションと発表は、一時間半のあいだ行われました。
今回のツアーのテーマは、「語る」。
東北で見たり聴いたりしたことを、メンバー個々の胸だけにしまっておくのではなく、「発信する」。
現地の方々のように「語る」ことはもちろんできませんが、「こんなお話を聴きました」「こういう方にお会いしました」と「伝える」ことを通して、3.11の記憶をつなぐお手伝いをさせていただきたいと思っています。
そのための第一歩として、メンバーどうしで語り合い、「思い」を言葉にする時間が、今回のツアーではたくさん設けられました。
この夜、ディスカッションを終えたメンバーは、チーム全員の前でそれぞれの「思い」を語ります。
これで、3日目は本当に幕を閉じました。
メンバーは相当疲れているはずですが、それでも身体全体から活気や楽しさを発しています。
さて、明日は最終日。「お茶っこの会」の皆さんとのお別れが待っています。
メンバーはどんな言葉で「思い」を伝えるのでしょうか。
その模様は、次回の投稿でご紹介します。