【教育旅行】「3.11を語り継ぐ旅」2022ツアーレポート(2日目 その5)
10月9日、ツアー2日目の昼のプログラムを終えたメンバー一行は、宿泊場所「南三陸まなびの里 いりやど」に到着しました。夕食後、「震災学習プラン」に臨みます。
今夜の語り部は、一般社団法人 南三陸研修センター代表理事の阿部忠義さん。震災当日の南三陸町のことを、臨場感あふれる映像で伝えてくださいました。
昼間、海辺ではしゃぎまわったメンバーは、それでも疲れを見せずに聴き入っています。
それは、疲れを吹き飛ばすほどのリアリティをもって、映像と語りが迫ってくるからでした。
スクリーンに背を向けて撮影していても何が映っているか想像がつくくらいに、メンバーの表情は
目まぐるしく変化していきました。
映写のために明かりが落ちた室内で、メモを取りながらスクリーンを見つめるメンバーもいました。「あの日のこと」を記憶に、記録に残したいという意思が感じられる光景でした。
メンバーを驚かせたのは、3.11当日の記録に加えて、阿部さんのお話が「南三陸のいま、未来」へと及んでいた点でした。
「いのちを守る」ことと、「これから生きていく道」のことを、阿部さんは明確に語ります。
「あの日」から「未来」へと、メンバーの視野を拡げていただいた瞬間でした。実際、ツアー後の感想文に、南三陸町の「SDGs」に強い印象を受けたと記したメンバーもいます。
この日は夜から雨が降り出していました。3日目は「志津川湾海から学ぶ 乗船体験」というプログラムを予定していましたが、荒天が予想されるため、前日のこの時点で中止が決まってしまいました。これは残念でしたが、その代わりに、「バス語り部」プログラムを組んでいただきました。3.11で大きな被害を生じた戸倉地区と、南三陸津波復興祈念公園内の旧防災庁舎をめぐる行程です。
その模様は、次回の記事でご紹介いたします。