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佐野日本大学中等教育学校

校長室だより

【校長室だより】

  11月も残り少なくなりました。今年は、秋をじっくり楽しむ間もなく初冬を迎えたように感じます。例年に比べても、秋の虫が鳴いていた期間が短かったようにも感じます。もちろん今も弱々しく鳴いているのを聞きますが、季節の変わり目を実感します。

  さて、本校では先週22日にブルガリア共和国のマリエタ・アラバジエヴァ全権大使をお迎えし、生徒、保護者対象に講演会を開催いたしました。講演前に、大使一行を歓迎するために和太鼓部が演奏を披露いたしました。大使一行は演奏をとても喜ばれていました。(講演後には和太鼓部員と記念写真を撮りました)

  講演会は、まず、大使館員のエレナ・クツァロバ様に「ブルガリア共和国」についてご紹介いただきました。その後、「ブルガリア国内のSTEM教育と女性の活躍」というテーマで大使からご講演をしていただきました。お二方共とても流暢な日本語を話されていました。約1時間の講演会でしたが、生徒達はいろいろな興味深い話に真剣に耳を傾けていました。ブルガリア共和国の歴史や文化、そして現在(いま)の姿を学ぶことができました。講演後、大使と懇談した際には、今回の講演会を機会に、ブルガリアの高校との交流なども検討していくこととなりました。

  一国を代表する駐日大使から直接講話をして頂ける機会はなかなかありません。今回、快く講演をお受けいただきましたマリエタ・アラバジエヴァ大使をはじめ大使館員の皆様に心より感謝申し上げます。なお、ブルガリア大使館ホームページにも紹介されていますのでご覧ください。

【校長室だより】

 今日から11月で‟霜月”と言いますね。今年もあと2か月となりました。今朝、3年生は2泊3日で、京都・奈良方面への研修旅行に出発しました。東京駅に午前9時半に集合ということでしたが、全員集合することができ、10時発の「のぞみ」で無事出発しました。午後から、銀閣寺や南禅寺、清水寺などを見学する予定です。そして、明日は奈良を見学します。今の季節はまさに秋の観光シーズンで、大勢の観光客や修学旅行生で溢れているかもしれませんが、安全に十分留意して、充実した3日間にしてほしいと思います。

 また、先月20日から5年生はイギリス研修旅行を実施し無事終了することができました。期間中、病気や怪我などは1人もいませんでした。また、バスで移動している時などは雨が降っていることが多かったのですが、アクティビティが始まる頃には雨も上がり、青空が広がるなどこの時期としては天候には恵まれたほうでした。生徒達は様々なことを経験し学んだことと思います。短い期間であっても、出発前までの自分と、帰ってからの自分では、何かが変わったと感じる生徒がほとんどではないかと思います。今回の経験を大切にするとともに、この研修旅行でひと区切りを付け、「志」と「目標」をもって受験生モードに入ってください。

 「目標」が決まり、それに向かって行動しようとする時、その目標が高ければ高いほど、現実の自分に落胆し、あるいは気が遠くなり滅入ってしまうものです。これは「決心」したことのある人なら誰もが経験していることと思います。しかし、それは「決心」して行動に移したから分かったのであって、何も考えずにダラダラと過ごしている人には決して起こらないことです。

 ここで大切なことは、決して焦らないことです。落胆や滅入る気持ちが起こったということは、確実に一歩前進していることになるはずです。行動を開始した人には、入試本番まで、まだ約1年2か月の時間があります。あまりにやらなければならないことが多いのは誰もが同じです。悠々と取り組んでいこうではありませんか。

【校長室だより】

 先週日曜日に、中等教育学校では「運動会」が開催されました。生憎の雨で、プラザ40(講堂兼体育館)での運動会となりましたが、予定していた競技種目はすべて実施することができました。狭い屋内のためいろいろ制約はあったものの、赤組と青組に分かれて生徒達は本当に真剣に取り組み、大きな声援が響き渡り、勝った負けたで大変な盛り上がりを見せていました。勝敗の行方は最後の最後までわかりませんでしたが、最終種目の総合リレーを制した赤組が優勝しました。競技中、誰一人けがをせず終了することができたのは何よりでした。生徒達が活き活きと笑顔で、しかも真面目に競技に打ち込む姿には感動しました。本当にご苦労様でした。

 話は変わりますが、先週10月14日は「鉄道の日」でした。1872年(明治5年)に日本で初めて鉄道が開通した日に当たるわけです。昨年は、日本で鉄道が開通して150周年ということで、鉄道に関する話題がたくさんありました。今年も、「鉄道の日」の前後で鉄道に関するニュースや記事が報じられていました。

 私の実家は、庭先を横切るようにJR両毛線が通っています。もともとは、1888年(明治21年)に開業した両毛鉄道会社が始まりですが、その後日本鉄道会社に吸収され、さらに国鉄両毛線となったわけです。私が小さい頃は、もちろん国鉄時代でまだ電化される前でしたので、蒸気機関車(SL)が客車や貨車を牽き、併せて気動車が活躍していました。蒸気機関車が通り過ぎる時の轟音、腹に響く独特な汽笛の音、煙突から出る煙の匂いなどは今でも懐かしい思い出として忘れることはできません。小学校から帰ると、収穫の終わった田んぼなどで仲間たちと日が暮れるまで遊んでいましたが、決まった時刻になると遠くから蒸気機関車が煙を吐いてやってきます。そうすると私たちは大抵遊ぶのを止めて、通過する蒸気機関車に向かってよく手を振りました。時々ですが、機関士や機関助士の方が手を振って返してくれることがあります。この時は皆で大喜びです。「手を振ってくれたぞー」「やったー!やったー!」。もちろん何の反応もしてもらえないことの方が多く、そんな時は皆ガッカリです。時には、機関士の方が汽笛を短く「ポッ!」と軽く鳴らして手を振ってくれることもあり、皆大感激をしたこともありました。今思えばとてものどかな時代だったと思います。両毛線も、1968年(昭和43年)10月の国鉄ダイヤ大改正(ヨン・サン・トウ)で電化され、蒸気機関車や気動車に替わって電車、電気機関車が走るようになりました。そんなわけで、生まれた時から鉄道が日常生活の中にあったので鉄道は大好きです。今でも鉄道を見たり、乗ったり、写真を撮ったり、鉄道模型の収集もしています。これからも私の鉄道好きは続きますが、将来の鉄道がどう変わっていくのか楽しみでもあり心配でもあります。

 前号で書きました通り、今週末からいよ5年生のイギリス研修旅行が始まります。A班が20日~27日、B班が22日~29日です。私も同行して、生徒の成長の様子を見てきたいと思います。

 酷暑がウソだったかのように、まさに秋まっさかりの気候のなか、5年生はイギリスでの研修を通して、6年生は受験と進路選択を通して、その他の学年は日々出会う様々な学びを通して、思考を深めていってほしいと思います。 (次回10月31日更新予定)